Amazon Kindleと楽天Koboを比較!FireタブレットはKoboアプリもインストールできる

本を買う・読むために使うチャンネルの一つとして電子書籍サービスはすっかり定着しました。

どのサービスもスタート時点では大苦戦しまくって、今から考えるとはてなマークが頭の上に浮かびそうな不思議な書籍数競争なんかをやっていましたが、そんなおはなしもすっかり今や昔。

かなりの割合の新刊は電子書籍で同時発売されるようになっていますし、スマートフォン全盛の今では「マンガアプリ」系のサブスクサービスが急成長しています。

インプレス総研調べの2019年の電子書籍のシェアではAmazon Kindleが堂々のトップ。基本従来からの売り切り型のサービスのままで、未だにアプリ系サービスの上を行っているのはさすがとしか言えません。

楽天Koboの方はスマホアプリ型のサービスに多少譲っているものの、未だにトータル5位で存在感を示し続けています。

そんな今の電子書籍事情でも相変わらず強い存在感を放ち続けているこのジャンルでは老舗と言える二つのサービス、Amazon Kindleと楽天Koboの中身をじっくりとチェック・比較してみようと思います。

電子書籍サービスとしてのAmazon Kindleと楽天Kobo

AmazonのKindleと楽天のKoboは日本の電子書籍サービスの老舗と言えるブランドです。

立ち上げ初期はどちらも電子書籍ならではのメリットが受け入れられず、なかなかシェアが伸びずに苦戦。さらに最近は同業間の厳しい競争からいくつかの電子書籍サービスが廃業したり吸収合併されたりして淘汰される中、どちらも大きな存在感を維持し続けています。

この二つのサービスをいくつかの観点からじっくり比較してみます。

もはや書籍数競争には意味なし。使い勝手で選ぶべし

まずそれぞれのサービスが取り扱う書籍数です。

どの電子書籍サービスも大々的に取り扱い書籍数を誇示しなくなったことからも分ると思いますが、今ではもうこの要素は電子書籍サービス競争の重要なポイントではなくなっています。

基本多くの新刊は電子書籍で同時発売されるようになりましたから、取り扱う本の数でサービスの差別化は出来なくなっています。

よくよく取り扱う書籍を見ていくと古い本をどれぐらいフォローしてくれているかなどには多少差がありますが、そういったケース以外は取り扱い書籍数を気にする必要はなくなっています。

どの電子書籍サービスを使うかは主に使い勝手で選んだ方がいいでしょう。

決済方法・購入手順

次に本を買うときの決済方法の種類と購入の手順です。

まずAmazon Kindleですが、決済で使える方法は以下の3つ。

  1. クレジットカード
  2. Amazonポイント
  3. 携帯電話会社のキャリア決済

です。

Kindle本の支払い方法設定画面でチョイスでき、一度支払い方法を設定するとそのあとの本の購入は「ワンクリック購入」になります。

うっかり本を買いすぎる可能性はありますが、普段の購入手続きはサクッと終わります。

楽天Koboのほうで使える決済方法は次の4つ。

  1. クレジットカード
  2. クーポン
  3. 楽天ポイント
  4. 楽天キャッシュ(楽天の電子マネー)

支払いの手順は一般的なステップを踏むやり方で、少し手間は食いますが確認しながらの支払いで安心感はあります。

ポイント還元プログラム

電子書籍購入の際のポイント還元はAmazon Kindleは基本書籍代金の1%。セール中の書籍では還元ポイントに大きなボーナスがつくことがあります。

楽天Koboの方も書籍購入の際のポイント還元はKindleとほぼ同等なものになっています。基本1%還元でセール対象品などで大きなポイントバックがあります。

ただ、楽天Koboでは楽天グループならではの強力なポイント還元プログラムが使えます。楽天市場でのお買い物のポイント還元率アップのボーナスがあります。

Kobo利用も「楽天SPU(スーパーポイントアップ)」の対象になりますので、2021年春時点では最大通常の15.5倍(15.5%)のポイント還元が受けられます。「楽天のサービスをたくさん使うほど還元率が上がる」仕組みですね。

アプリの使いごこち

次に、といいますか、今なら一番注目した方がいいのがここかもしれませんね。肝心要の電子書籍を読んだり買ったりするためのアプリの使いごこちです。

本を読むときの基本中の基本、ページ送りのレスポンスに関してはKindleアプリも楽天Koboアプリもとても良好です。性能が高いとは言えないFire HD 8でもすごくスムーズにページがめくれます。

設定を変えてユーザーが自分の使いやすいようにカスタマイズする時には、Koboアプリの方は設定方法が最初ちょっとわかりにくいかもしれません。ただまあ、一度分ってしまえば問題ありませんし、何度も使うものでもないでしょう。

設定の呼び出しやページのジャンプを行なうためのスライダー、目次の扱いにはAmazonと楽天の間で設計の思想にかなりハッキリした違いがある感じです。Kindleアプリの方はどれもワンタッチですぐに呼び出せますが、Koboアプリの方は操作にワンクッション挟むようなイメージ。

本を読む上でオプション的機能へのアクセス性の良さではKindleアプリに軍配が上がると思いますが、本の中身に集中してほしい、という楽天Kobo側の方向性も分る気がします。ただまあ、ここも使い込んでいけば単に慣れの問題程度の違いと言えるでしょう。

さらに小さいところですがページ送りの際のアニメーション表示、Kindleアプリには紙がめくれるようなエフェクトがありますがKoboアプリの方にはありません。こちらも気分の問題といえばその程度の違いです。

アプリからの本の購入画面はレイアウトなどの見やすさ、本の探しやすさなどに差はありません。どちらも普通に目的の本を探せると思います。

一つ気になる点があるとすると、Koboアプリの方はおすすめ書籍などページレイアウト上、横に並ぶリスト部分のスクロールがかなり重い点でしょうか。少なくともFire HD 8ではその部分はあまり使いたくないレベルの遅さになります。ページ全体の縦方向のスクロールはもちろんサクサクキレの良い動きです。

画面サイズの関係などからどちらのサービスもより画面が大きなパソコンで本を検索・購入しておいて、タブレット端末やスマートフォンは読むことに専念させた方が操作上の効率は良くなるかもしれません。

インディーズ本対応

一般的な出版社が手がける本に関してはAmazon Kindle、楽天Koboだけでなく、その他の会社が手がける電子書籍サービスでもほとんど同じレベルのカバー率があります。

が、一つ日本ではKindleがほぼ一強状態の電子書籍があります。それはインディーズ本、作者が出版社を通さずに自費出版する本ですね。Kindleダイレクトパブリッシングという仕組みが用意されていて、かなり上手くその仕組みが回っているようです。

同人誌的なポジションの個人出版の書籍にKindleではかなりたくさん出会うことが出来ます。

Fireタブレットで楽天Koboを使うには

Fireタブレットで電子書籍を読む場合、AmazonのKindleなら当然アプリはプリインストール状態で出荷されますから、初期設定でAmazonアカウントをセットアップすればあとは追加の手間なくすぐに本を読むことが出来ます。

これに対し楽天Koboのサービスをアプリから使うにはちょっと一工夫が必要です。その手順を見てみます。

Google Play導入

FireタブレットのOSの開発元はAmazonですから当たり前と言えば当たり前の気もしますが、Amazonの公式アプリストアには楽天Koboアプリなどの他社が手がける電子書籍サービスのアプリは登録されていません。

ですので通常はGoogle Playを導入してそちら経由でアプリをインストールすることになると思います。

Google Playのインストール方法はこちらの記事をご覧下さい。
※編集中

Google Playさえインストールしてしまえばあとは特に何も引っかかるところはなく、すぐに楽天Koboのサービスが使えるようになるはずです。

Google PlayからKoboアプリをインストールする方法

Google Playがインストールできている環境なら楽天Koboアプリのインストールはとても簡単です。

Google Playアプリで「楽天Kobo」を検索。見つかったページで「インストール」ボタンをクリックすればOK。

インストールが完了したら早速起動してみましょう。最初に画面で楽天IDでのログインを求められますので、

Koboのサービスで使うIDとパスワードを入力してログインしましょう。

あとはストアで欲しい書籍を探したり購入済みの書籍を読むなど、電子書籍リーダーで出来ること一通りの操作が可能になります。

まとめ

サービスとしてのAmazon Kindleと楽天Kobo、それぞれに特徴とメリットがあります。

楽天系のサービスをたくさん使っている方ならば楽天市場でのショッピングでメリットが大きくなるKoboが魅力的に見えるでしょう。インディーズ書籍に魅力を感じる方なら今はAmazon Kindle一択になるはずです。

電子書籍サービスはどこかに集中させた方が書籍のライブラリ管理などは楽と言えば楽ですが、複数使ってはいけない訳でもありません。

上手に使い分けて読みたい本を上手く見つけるのもこの手のサービスの上手い使いこなし方と言えるのだと思います。